9月20日からGallery glad.さん企画公募展「月明かりの物語展」に参加します。満月と新月をモチーフにした作品を展示します。
月明かりの物語展

日付:2025年9月20日(土)~9月28日(日) ※23日、24日休廊
営業時間:11時~16時
入場料:無料
場所:Gallery glad.(大阪市西区九条3-20-21 コーポあや1F)
↓Gallery glad.さんの公式ページです。展示詳細(販売など)はこちらをご参照ください。


月は毎夜姿を変えるのに、やがては同じ巡りへとたどり着く。そんな、変幻性と普遍性の二つの顔をもつところが好きです。そんな思いで描いた額装2点、フレームレス2点で参加します。
望の吐息

月と言えば満月、別名を望月。欠けるところのない完璧な望月を背景に狼に守られて安心して目を閉じる女性を描きました。言葉もいらない関係性、満足な吐息だけが画面を満たしています。二人の完璧な世界を守るように、面金・額縁で二重に囲ってみました。
あたたかな黄色はマイメリブルーのネイプルスイエロー、少し不透明でザラザラした温かい質感のある大好きな色です。背景の濃紺のグラデーションはマイメリブルーのペインズグレーをメインに使って、ネイプルスイエローと混色しました。
落ち着いた雰囲気になるように画面の下側に重心が来るような構図・色合いにしています。


朔の羽擦れ

前の作品と対になるよう、新月をモチーフに描きました。飛び立つ羽音は別れの響き。一見すると寂しげな場面ですが、新月はやがて満月へと姿を変えます。終わりと始まりが同じ円の上を巡る――その満ち欠けの循環を思って満月の対として描きました。
背景のグラデーションはウィンザー&ニュートンのコバルトターコイズライト(PG50),ペリレーングリーン(PBk31)をメインに、マイメリブルーのペインズグレーを青みを調整するために加えています。冴えた色のグラデーションが気に入っています。


フレームレス原画

ハガキサイズに満月と新月の円環を描きました。スキャンでは質感が分かりにくいですが、銀色と金色の絵の具を使っているので円環部分はキラキラです。

対になっている絵を描くのが好きです。それぞれの画面の中は独立した世界を描いていますが、鑑賞者が存在することで絵と絵がつながれる、そんなメタ構造が生まれるのが好きです。絵は見る人がいて完成する世界だと感じます。ぜひ現地で原画も見ていただけると嬉しいです。